暮らしになじむ目隠しフェンスの選び方
外からの視線をやわらかく遮りながら、建物の印象を左右する大切なパーツ——「目隠しフェンス」。
単に隠すだけでなく、高さや素材の選び方ひとつで、外構の心地よさは大きく変わります。
今回は、施工現場の視点から“失敗しないフェンス選び”のポイントをご紹介します。
1. 高さは「数字」ではなく「暮らし方」で決める
「地面から180cmあれば安心」と思いがちですが、実際の見え方は“どこに立つ・座る”かで変わるもの。
たとえばリビングのソファに座っているとき、目線の高さは約100cm前後。外からの視線を防ぐには、フェンスの高さ160〜180cmが目安になります。お庭に立った時ではなく、リビングにいるときの目線の高さを考慮しなければなりません。また、快適なお庭空間を作る場合はウッドデッキやタイルデッキなど床面の高さを加味して検討するのもポイント。
デッキ上に立つと目線が40〜50cm上がるため、フェンスの実質的な高さも変わります。
玄関まわりの目隠しなら、ドアを開けた瞬間の視線の抜けを考慮して、ある程度の高さと“抜け感を残した目隠し”にするのがおすすめです。
👀現場では、立つ・座る・玄関を開ける——
その3つの動作で“見える/見えない”を一緒に確認しながら、最適な高さをご提案しています。
2. 素材で変わる印象と機能性
フェンスは素材によって、見た目も手入れも大きく変わります。
住まいのテイストに合わせて、長く快適に使えるものを選びましょう。
■ アルミフェンス
スタイリッシュでメンテナンスフリー。
錆びにくく、汚れにも強いため、お手入れの手間やかけたくない方や劣化を避けたい方にぴったりです。近年は、金属の無機質さを抑えた木目調・マットブラック・錆風仕上げなども豊富。様々な材質の中でも比較的安価でモダンにもナチュラルにもなじむ万能素材です。
(例:LIXIL フェンスABシリーズ、YKKAPシンプレオ、三協アルミ レジリア・シャトレナ 等)
■ 天然木フェンス
自然のぬくもりと質感が魅力。
年月とともに風合いが変化し、“経年美化”を楽しめる素材”です。一方で、紫外線や雨の影響を受けやすいため、定期的な塗装や防腐処理が必要です。「手をかけながら育てる外構」を楽しみたい方におすすめです。
■ 樹脂木フェンス(人工木)
「木の雰囲気が好き。でもお手入れは楽にしたい」方におすすめ。天然木の質感を再現しながら、腐らず色あせにくいのが特長です。タカショーの「モクプラボード」やエクスタイルの「アーバンフェンス」などは、木目の立体感がリアルで、ナチュラル外構にもモダン外構にもよく合います。
■ ウォールタイプ(壁タイプ)
しっかりと視線を遮りたい方には、エバーアートボードなどを使用したウォールタイプが人気。
石調・木調・メタル調など、デザインパネルを組み合わせて“壁をデザイン”できるのが特長です。
価格は安価ではありませんが、外構全体の高級感が生まれ、さらにグレードアップした空間を作ることができます。
最近では、部分的に角柱などを入れた“光と風を通すデザインウォール”も増えています。
3. “見えない”より、“心地よい”を目指して
フェンスは単なる境界ではなく、暮らしをやさしく包むデザインです。完全に閉じるよりも、少し透け感を残すことで風が通り、緑や光が差し込みます。
私たちパートナーホームでは、現地で実際に立ち位置を変えながら、「この角度からの視線をどうしたいか」をお客様と一緒に確認しています。店舗にお越しいただき図面上で打ち合わせをした際にも工事前には必ず現地で一緒に確認の上、ベストなフェンスをご提案しております。
数字よりも、暮らしの感覚に合う“ちょうどいい目隠し”を見つけることが、快適な外構づくりの第一歩です。
是非一度パートナーホームへご相談ください。